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OPS? WHIP??
皆さん、こんにちは。「野球つく★番長」の馬場です。

前回のコラムで、「セイバーメトリクス」に関して軽くふれました。
そして、最後に、現在、各所で使われています指標であるOPSやWHIPというものを今回の「野球つく」には 実装していることをご紹介して、〆めとしておりました。

今回は、この

「選手の評価指標」

であるデータの切り口の具体的な例をいくつかご紹介し、参考となる書籍などをご紹介したいと思います。

★OPS(On-base percentage Plus Slugging percentage)

野球ファンの方であれば、「そんなの知ってるよ」というくらいの有名な指標です。 日本では、最近まであまり馴染みではありませんでしたが、近年、海外で活躍する選手が増えてきた影響か、 Web系の打撃ランキングなどで見かけることが多くなりました。

それじゃOPSというのは打者の評価指標なの? そうです。強打者をはかる最近ではかなりメジャーな指標です。

on-base … 出塁
slugging … 長打

をさします。そう、OPSとは、、、

OPS = 出塁率 + 長打率


であらわされる数字のことです。
ちなみに、

出塁率 = (安打+四球+死球)÷(打数+四球+死球+犠飛)
長打率 = 塁打数 ÷ 打数

であらわされます。
このOPSがなぜ有効な指標なのか?といいますと、「打率」がいくらよくてもそれだけで点をとってくれるわけでは ありません。本塁打をはじめとする長打がその値からだけではわからないからです。
また、マネーボール的に考えれば、四球1つも、単打1本も走者がいなければ同じことです。 どちらも、1塁に出塁することでしかないので。つまり、打者が得点(打点ではない)を生み出すためには、 出塁していなくてはいけない、ということになります。

また、打者の貢献を示すデータに「打点」がありますが、これは実は自分が打席に入る段階で走者がいるかどうか という打者自身の能力とは関係のない要素によって大きく左右されてしまいます。1番打者よりも4番打者の方が 走者を塁において打席にはいることが多いですよね? なので、「打点」はあまり打者自身をあらわすには適さな いというわけです。
ですので、走者に依存せずに得点を生み出すには、本塁打をはじめとする長打を打つことです。 なので、「長打率」も評価できる指標の1つとなります。

ただ、「出塁率」「長打率」各々だけでは、やはり補えないことがあるために、ここを、エイヤ!とばかりに、

足してみる

という大胆なことを考えた方がいらっしゃったわけです。もともと、まったく異なる「率」のものを「足す」という のは、いっけんとんでもないことのようですが、これを「率」と捉えず、単なる「小数点以下の数値」と考えて足し てみるとこの数値自体が表す、

「点を生み出す打者」

という指標になるわけです。だいたい、

0.8 を超えるとスタメン級
0.9 を超えるとスター選手
1.0 を超えるような選手は、スーパースター選手

という感じになります。もちろん、OPSにも欠点はあります。「俊足巧打」のいわゆる「リードオフマン」タイプの 選手は、長打が少ないことが多いです。また逆に本塁打の多い「長距離砲」の選手は盗塁数などが少ないことが多い です。なのでもOPSが万能の評価指標ではないということです。

★WHIP(Walks plus hits divided per Innings Pitched)

さて、続いてWHIPです。
これは、投手の能力をあらわす指標です。

WHIP =(与四球+被安打)÷ 投球回数

ご覧いただければわかりますが、要は「1イニングあたりに許す走者の数」になります。
日本では馴染みのないデータ指標ですが、海外では既に公式データとして使用されているくらいメジャーなものです。

ここで1つ不思議に思われる方はいらっしゃいませんでしょうか?

与四球なの? 与四死球じゃないの?

というものです。はい。これは、番長もそう思います(笑)
でも、海外の公式記録などを計算してみると、やはり、「死球」数はカウントされていません。 これは、日本における「死球」のおきうる原因と、海外のものが異なる、つまり文化が異なるということかもしれません。

おそらく明確な回答はないとは思うのですが、日本ではありませんが、海外では「報復死球」やアンリトゥンルール (暗黙の掟)を破った時にぶつけられる、などの文化があります。このために投手自体の「責任」を超えたところに 「死球」はあるという認識かもしれません。そういう意味では日本でWHIPを算出する際には、

×与四球
○与四死球

で考えてもいいのかもしれません。ですので、本作「プロ野球チームをつくろう!」では、まずこのWHIPというデータ指標を ご紹介することを大切なことだと考えますが、今回は「与四死球」で計算しておりますので、ご理解ください。

たしかに走者を出さなければ点はとられませんからね。
しかも、かなり投手の力に委ねられているところが大きいですから。もちろん、「被安打」は守備のまずさによって、

「それは、エラーだろ!ほんとは!?」

というものがヒットになっていることもありますけどね。ですので、WHIPも万能の評価指標ではないのですが、やはり、 「ゲームをつくる」投手であるかどうかは、ある程度、判断できるということで有用なのでしょう。

どうでしたでしょうか? データの世界。なかなか奥深く、しかも日々新たな指標が発明されています。
わたしが、最初にこれらの「評価指標」の存在を知り、関心をもって調べ始めた時の感動は今思い起こしても鮮烈でした。 次回は、その時のことも含めて、選手評価とスカウティングに絡んだことをお話できればと思います。

また、今回のようなデータに関心ある方に参考として、、、

「メジャーリーグの数理科学 上・下巻」
:J.アルバート/J.ベネット
:加藤 貴昭
監修
:後藤 寿彦(元 日本代表監督)
出版
:シュブリンガー・フェアラーク東京

をご紹介しておきます。 数学的な見地からかかれているものの、いろいろなエピソードや
歴史が紹介されていて、楽しく読み物として読めると思います。

それでは、今回はこれまで。


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